お悩みだったガタガタになった前歯の歯並びは、奥歯が前に移動したまま咬み合うことで前方のスペースが不足していたことでした。

そのため下の前歯も斜めになったり、上の前歯が唇側に生えてしまうことで前歯部がガタガタになっていました。その結果、下の前歯が上の前歯が深く噛み込むこと(ディープバイト傾向)で、大きく隠れています。同時に咬合平面が右下がりになって、笑った時に口角のバランスや歯の見え方にも影響が出ていました。

咬合平面(咬み合わせの水平)が、右下がりになっています。また下の前歯が斜めに生えています。下の前歯が上の前歯に大きく隠れて深い噛み合わせになっていました。

奥歯はしっかり噛めていますが、前歯の生えるスペースを確保するため、咬み合わせのバランスを保ちながら後方(遠心)に動かしていきます。前歯のガタガタと深い噛み合わせによって、出っ歯のような状態になっていることもお分かり頂けると思います。

特に右上の前歯が唇側にあふれています。前歯全体が前方に向く(フレアアウト)ことで、出っ歯のように見えたり、前歯の支えがないことで深い咬み合わせになっていました。

右下の犬歯が舌側にあふれて(唇側傾斜)います。犬歯は噛み合わせにとても大切なので、正しい咬み合わせ位置にマウスピース型矯正で移動することも目指します。

上下顎の奥歯を後ろに動かして前歯を並べるためのスペースを確保します。その後、前歯を含めて正しい噛み合わせの大前提である水平的(咬合平面)、上下的(咬合高径)な咬み合わせのバランスを、マウスピースで矯正していきます。

歯ならびと咬み合わせの最終調整を行います。患者さんにご提案していた治療目標を達成し、ご満足いただきました。 インビザラインによるマウスピース型矯正により約1年9か月で矯正治療を終えました。矯正治療後は目立たないマウスピース型リテーナー（保定装置）を一定期間お使いいただき、矯正の後戻りを防ぎます。

笑顔時、矯正後は綺麗に口唇が左右対称に広がり、上下の前歯も綺麗に見えています。
矯正前に比べてより鼻先がはっきりし、口元が引き締まった美しい形態となっていることが分かります。

笑顔がより素敵になり担当医として、とても嬉しい思いです。

これも約1年9か月の矯正期間中、ご自身でマウスピース型矯正の装着指導を、正しく根気強く頑張って頂いた結果です。 これからも定期検診でお待ちしてます。